時代の変化と共に「彼女が女性だからすごい」という時代は終わりつつある。
近い将来
「パパの時代は分解出来ないプラスティックを使っていたの?」
「ママの時代は動物を殺して革製品を作っていたの?」
そう聞かれるかもしれない…。
LightBulb Producerの岡田直樹です。
以前よりブログの中で頻繁に挙げているように、私は1アパレルブランドとして・1個人としてのStella McCartneyを心からリスペクトしている。
現在のランウェイを彩るラグジュアリーブランドの全てが動物製素材を使っており、動物製素材を使わない事を絶対命題にしているStellaはその中でも異彩を放っている。
(Stella自身もヴィーガンである)
そんな世界トップレベルでブランドコンセプト打ち出し続けるStellaの姿勢に追いつけとばかりにLightBulbでも私はコンセプトを明確に打ち出してきた。
ここまではLightBulbのブログを読んで頂いている方々なら分かって頂けるだろう。
ある日、Stella自身が出演していたPodcast Showの中で感銘を受けた事があった。
彼女は言った。
「今の若者は、現在の産業構造を理解した上でビジネスプランを作成出来る」
「古い構造にしがみ付く必要が無い」
「動物性のレザーと全く遜色のないレザーが既に出来ているのに動物製レザーを使った服がイケてるという価値観自体が古い」
彼女はハッキリと物を言う。特に最後の一言は私の心に強く残るパンチラインだった。
年齢に関わらず、世界の状況を理解せず、古い価値観を当たり前だと思う心自体が古い、といった事を彼女は言いたかったのだろう。
いくらパリコレブランドであっても、いくらランウェイブランドであってもだ。
そこに私の意見を加えたい。
ファッションを好む人は自身が先進的で、流行をわかっているという錯覚に陥ってしまいがちだ。間違ってはいない。
しかし、ファッションの源流に戻ろう。
服は元々、温度調節を意図して最初に作られた。
それは動物の皮や藁などによって作られた。
そしてファッション性が加わった。
色や模様によって個性や民族性を出すといった具合に。
そこからどれ程の月日が経っただろうか。
我々は未だ動物の皮を使用し続け、ポリ系素材なども開発された。
色・模様・形によって自己表現もする。
つまりファッションが元々持つ喜びや高揚感は変わらず我々のDNAに刻み込まれている。
しかしながら、気温上昇などを代表とし環境や我々を取り巻く状況は大きく変化した。
アパレル産業も環境問題の一翼を担っている。
動物は殺され続け、動物を衣類として着る事への感謝も忘れてしまったように思う。
洋服との関係は薄いが、絶滅してしまう動物種も後を絶たない。
そんな中において価値観のアップデートを行わない者が古い者として遅れを取っていく。
と彼女は言いたかった様に思う。
私も全くもって賛成だ。
おそらく今後は動物肉自体も食べる回数が減るだろう。
なぜなら、人工肉は動物肉に遜色ない味、栄養素を再現出来るようになってきているからである。(日本ではあまり知られていない)
フェミニズムが浸透するまで何百年とかかった。
しかし、女性を男性と平等に扱える社会もようやく到来した。
時代はどんどん変化し、我々も適応を繰り返していく。
価値観は人それぞれだ。
否定はしないが、肯定は強く行う。
だからこそLightBulbの問題に対する提言に共感してくれる人達と手を組む。
服を買う前にブランドコンセプトやブランドの問題意識への気配りを「消費者の側」も行うべきだ。そういったブランドからすすんで洋服を買う事が1番の自己表現となるだろう。
それが現代を生きる新しい価値観の消費者、未来を目指す消費者が目指すべき態度だ。
ブランドの側がコンセプトを気遣う時代が来るまでは。それが当たり前になるまでは。
それが今を生きる消費者としてあるべき態度であり、それが出来ない様なら古い消費者として古い価値観のまま洋服を楽しんでいればよい。
女性を大事にする社会と言いつつ、女性を未だに軽視しているようなオジサンになるのか。
明日から行動や発言や姿勢で自分を表現するのか。
明日から始めよう。
私はもう始めている。
LightBulbは既に始めている。
LightBulbの環境問題への取り組みと姿勢
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「わかる奴から始める」
「ファッションなんて所詮は趣味 」
StellaMccartney 出演PodcastShow
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岡田直樹
先行く消費者層と共に。